は じ め に


 「添削くん」for English(以下添削くん)は1999年に文部省から委託されて作成した、英語を学習するためのソフトウェアです。添削くんは、生徒の個性に合わせて柔軟に問題を出すCAIソフトウェアです。生徒の答えを記憶して、それに応じて問題の数や内容を変えて出題しますので、これまでのソフトウェアでは難しかった、自分のペースに合った学習ができます。また、先生が自分で教材を作ることもできます。


 添削くんは、次の2つを基本的な考え方として作られました。

1.
 英語を勉強する生徒の実態をよく観察して、学習上の困難点、喜び、興味、関心などに十分に対応できるように全体計画を練りました。
例えば、
ヒントを出す場合に忍者キャラクタを出す。
チャレンジ・モードで生徒が答えを間違えたときに、きめ細かく対応するヒントを出す。
生徒に応じて自動的に基礎教材と応用教材を分け与えて、
「それぞれの個人能力の範囲内で最大限に努力することこそ重要である」
とする理念を実現する一つの手段とする。
ことなどがあります。
  
2.
 添削くんを使用する現場の先生の手で、カスタマイズが簡単にできるように工夫しました。日本の教師は世界的に見て非常に優秀です。ですから、他の人が作った教材や、すでに用意されている教材を安易に使うことを潔しとしない傾向があります。しかし、非常に忙しい毎日なので、教材を作るのに十分な時間を取ることはできません。そこで、添削くんのエンジンは、用意したサンプル教材を簡単に手直ししたり、加工したりできるような構造にしました。


 添削くんには、次の3つの特徴があります。

1.
課題に対して自由に解答できる。
 生徒の答えにただ正解か間違いかの判定をするのではなく、きめ細かく添削して判定します。
  
2.
生徒の個人差に応じる。
 教材の量と質を個々の生徒に合わせて自動的に出題します。学習時間のバラツキが小さくなります。

  
3.
教材はカスタマイズが可能である。
 ワープロによる追加や、Webの一つであるFTPからの追加が簡単にできます。

忍者くん